予約や入会の手続きが便利になった、その先に。お客様が運動を続けたくなるスタジオをつくるには、何が必要なのでしょうか。
今回は、株式会社hacomonoでエンタープライズ領域のカスタマーサクセスを担当する伊串卓馬さんをお迎えしました。
hacomono主催セミナーにFLATTEが登壇した際のアフタートークをきっかけに、「レッスン外の23時間も彩る」という考え方や、データ・AIの活用、店舗が増えても丁寧な顧客体験を届けるための仕組みづくりについて伺います。
※本記事は、ポッドキャスト「ウェルネスカフェ」第15回の対談をもとに、内容を一部抜粋・再構成しています。所属・担当業務や取り組みについては、収録時の内容です。
お客様の事業と、hacomonoをつなぐ仕事
——普段は、hacomonoでどのようなお仕事をされていますか?
伊串さん: hacomonoを導入いただく際の立ち上げ支援や、導入後の運用サポートを担当しています。それに加えて、お客様が事業として実現したいことや、店舗運営上の課題を一緒に整理し、打ち手を考えることも大切な仕事です。
例えば、「店舗数を増やしたい」「継続率を上げたい」「現場の業務を標準化したい」といった目標がありますよね。その実現に向けて、hacomonoの機能やデータをどう活用するかを考え、日々の運用に落とし込んでいきます。一言でいうと、お客様の事業とhacomonoの間をつなぐ役割だと思っています。
関わっているのは、24時間ジムやピラティス、ヨガのほか、サウナ、インドアゴルフなど、さまざまなウェルネス事業者の皆さんです。
——その仕事の中で、面白さを感じるのはどんなときですか?
伊串さん: 皆さんそれぞれに目標があり、同時に、いろいろな壁にもぶつかっています。まずは悩みをざっくばらんに聞かせていただき、複雑な課題を分解して、「何から手をつけるか」を一緒に考えて進めていく。
その結果、何か成果が出ると、お客様も私も嬉しいんです。そこが、この仕事の楽しさだと感じています。
「レッスン外の23時間も彩る」という考え方
——先日のセミナーでは、FLATTEの入会率や継続率を支える店舗づくりについてお話ししました。印象に残ったことを教えてください。
伊串さん: 私自身、FLATTEさんへの理解が深まるセミナーでした。参加された方のアンケートでも満足度が高く、社内でも良いセミナーだったと振り返っています。
特に共感したのは、FLATTEさんの考え方です。「レッスン外の23時間も彩る」という言葉が印象に残りました。運動している時間だけでなく、それ以外の時間も楽しめるように、自分に自信が持てるように。そうした価値を届けようとしているところです。
また、「お客様の健康も、私たちの健康も」という考え方も、とても大切だと感じました。人の健康を支える仕事だからこそ、自分たちの健康にも目を向ける。その姿勢に、FLATTEさんらしさを感じましたね。
——セミナーを通じて、さらに聞いてみたいと思ったことはありますか?
伊串さん: データ分析を具体的にどう行っているのか、もっと知りたいと思いました。また、誰が担当しても一定の質を保った接客やカウンセリングができる体制を、どのようにつくっているのか。
お話しできる範囲で、そうした具体的な取り組みを共有していただけると、ほかの事業者の方にとっても参考になると思います。
業務効率化の先にある、「運動が続く」仕組み
——hacomonoとFLATTEのお付き合いは、事業の早い段階から続いていますね。
伊串さん: そうですね。FLATTEさんには比較的早い段階からhacomonoを導入いただき、予約・会員管理・決済などの業務を一元化していただいていました。
店舗が増えても事務作業が比例して増えない運営体制や、顧客データをどう分析して活用するか。そうしたことも含めて、hacomonoを選んでいただいたと認識しています。
——さまざまな事業者と関わる中で、業界の変化を感じることはありますか?
伊串さん: 大きく感じているのは、「仕組み化」の部分です。これまでは、システムを導入する目的として、業務効率化や省人化が中心にあったと思います。予約や入会、決済のデジタル化も、かなり進んできました。
一方で、それだけでお客様の運動を習慣化できているかというと、そうとは限りません。
来館頻度や満足度、継続率に対して、データをどう活用していくか。今は、その部分にも業界の関心が向いていると感じています。
記録を、次の声かけにつなげる。AI活用の可能性
——データやテクノロジーは、接客にもどのように関わっていくのでしょうか?
伊串さん: これまでは、スタッフやトレーナー個人のセンス、経験をもとに、お客様に声をかける場面が多かったと思います。
例えばパーソナルトレーニングでは、前回どんなメニューを行い、どんな会話をしたのかを、記録を読み返して確認しますよね。
そうした情報をAIが要約してくれたり、その内容から「次回はこんな会話をするとよいのでは」といった示唆を出してくれたりする。テクノロジーで、そうした課題の解決を支えていく方向性があると思います。
——普段からAIを使う機会も多いですか?
伊串さん: 仕事でもプライベートでも、よく使っています。ちょっと疑問に思ったことをGeminiに聞くなど、検索するよりもAIに聞く機会が増えたように感じますね。社内ではNotion AIやNotebookLMも使っていて、やりたいことに応じて使い分けています。
対談では、三田村からもFLATTEでの活用例を紹介しました。オーナー・トレーナー向けのマニュアルをNotionで管理し、Claudeと連携させて更新の仕組みをつくるなど、日々の運営にもAIを取り入れています。
顧客への声かけから、現場を支えるマニュアルまで。AIをどんな場面で役立てられるか、両者の具体的な使い方を共有する時間となりました。
1店舗から、その先の成長を見据えて
——どのような事業者に、hacomonoを活用してほしいと考えていますか?
伊串さん: 予約や決済、会員管理を効率化したい方はもちろんですが、特に、これから事業や店舗を成長させていきたい方とは相性がよいと思っています。
今は1店舗で問題なく運営できていても、それが3店舗、10店舗と増えていくと、個人の経験や頑張りだけでは業務が回らなくなることがあります。
再現性のある形で事業や店舗を広げていきたい方には、ぜひ活用していただきたいですし、私自身も一緒に伴走したいですね。
——導入を考えるタイミングについては、いかがでしょうか?
伊串さん: 一度システムを導入してから別のものに乗り換える場合、会員データの移行や、既存の料金プランをどう引き継ぐかといった作業が発生します。
そうしたことを考えると、事業の早い段階から、中長期的に使うことを見据えて検討いただくのが理想だと思います。
もちろん、別のシステムを使っている状態からhacomonoへ移行されるケースも多くあります。会員データの移行なども日々サポートしていますので、すでにシステムがある場合も含めて、一緒に考えていければと思っています。
新しいフィットネスとの出会いを広げる
——予約や会員管理以外にも、hacomonoが取り組んでいることはありますか?
伊串さん: 一般の利用者向けに、「FitFits(フィットフィッツ)」というアプリも提供しています。月額プランに応じて得られるコインを使い、さまざまなフィットネス施設を利用できる仕組みです。
出張先や旅行先で身体を動かしたいときや、気になっていた施設を試してみたいときなどにも、気軽に利用できる仕組みをつくっています。
hacomonoとして、そうした形でもフィットネスとの接点を広げていきたいと考えています。力を入れて進めている新規事業の一つですね。
※FitFitsで利用できるのは提携施設です。対象施設やサービスの詳細は、FitFits公式サイトをご覧ください。
丁寧な顧客体験を、店舗が増えても届け続ける
——今後のFLATTEに期待していることを教えてください。
伊串さん: 店舗数やブランドが増えてきた中でも、高い入会率や継続率につながる、丁寧な顧客体験を大切にしていただきたいです。その体験を維持しながら成長していくモデルを、一緒につくれたらと思っています。
店舗やスタッフが増えても、同じ品質のカウンセリングを再現できるようになれば、FLATTEさんだけでなく、業界全体にとっても価値のある事例になり得ると思います。
そのために、データをどう活用するか、hacomonoをどう使うかを、一緒に仕組みにしていきたいですね。
——最後に、スタジオを運営する方やトレーナーの皆さんへ、メッセージをお願いします。
伊串さん: まず考えていただきたいのは、「お客様にどんな体験を届けたいか」ということです。そのために、どのくらい事務作業を減らしたいのか。どのような価値や思いを伝えたいのか。
システムを入れること自体が目的ではないと思っています。導入して設定するところから、さらにその先の、お客様に届けたい価値について、一緒に議論できると嬉しいです。
対談を音声で聴く
ウェルネスカフェ #15「選ばれるフィットネス・ウェルネスブランドとは?|hacomono 伊串卓馬さんとアフタートーク」
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聞き手:三田村妙子/ファノーヴァ