ウェルネスに疲れていませんか? ― “頑張らない健康”へ向かう海外の今

2026.10.10

ウェルネスに疲れていませんか? ― “頑張らない健康”へ向かう海外の今

こんにちは。FLATTEがお届けするウェルネスカフェ、MCの三田村です。この番組では、フィットネスやウェルネスにまつわるニュースや、FLATTEの現場で感じていることをきっかけに、これからの体や暮らしについてゆるく深掘りしていきます。

今回はFLATTE JOURNAL。ここ1週間の海外ウェルネス・フィットネスのニュースを見ていて、少しドキッとした言葉がありました。それが「ウェルネス自体が、新しいストレスになっている」というものです。健康のためにやっていることが、いつの間にか疲れの原因になっている。今日はそんな話を入り口に、海外のニュースをいくつか見ていきたいと思います。

アメリカの大人の7割以上が「いつも疲れている」

まずはこのニュースから。アメリカでは、成人の71.5%が日常的に疲れを感じている、というデータが紹介されていました。10人のうち7人が、なんとなくずっと疲れているということです。

面白いのは、その原因の一つとして「ウェルネスそのもの」が挙げられていることです。高級なジム、高価なサプリ、最新のガジェット。いわゆるラグジュアリーなウェルネスが広がる中で、健康が「競争」のようになってきている。もともとは「自分を良くしたい」という気持ちで始めたはずなのに、気づけば「あの人よりできているか」と、人と比べることが動機に変わってしまっている、という指摘です。

これは日本でも、SNSを見ていると少し心当たりがある方が多いんじゃないでしょうか。

勝つためではなく、自分が育つために。「ルネサンス・アスリート」

そんな流れと対になるようなニュースもありました。それが「ルネサンス・アスリート」という言葉です。

最近、海外のアスリートの中に、絵を描いたり、アートのキュレーションをしたりと、芸術活動を取り入れる人が増えているそうです。スポーツを「勝つためのもの」だけではなく、「自分という人間が成長していくためのもの」として捉え直す流れです。ブランド側も、運動とアートを掛け合わせた取り組みを後押ししているといいます。

トップアスリートですら、勝ち負けの外側に、体を動かす意味を探し始めている。これは、私たち一般の人にとってもヒントになる考え方だと思います。

健康を「測る」ビジネスの現在地

一方で、健康を数字で管理するビジネスは、今も大きく動いています。

一つ目は、指輪型のウェアラブルで知られるOuraのニュースです。Ouraは評価額およそ150億ドルでの上場を目指していましたが、市場の先行きが不透明だという理由で、IPOを延期しました。約22億ドルを集める予定でしたが、売り出す株の約3分の2がもともとの株主が持っている分だったこともあり、値段の付け方が難しかったようです。睡眠や心拍などの健康データを軸にしたビジネスが、投資の世界でどう評価されるのか。今回の延期は、それを占う出来事として注目されています。

二つ目は、腸内環境の検査などを手がけるViomeが、Sōlaria Biōという会社を買収したニュースです。腸内の検査、栄養の診断、サプリの提供をひとまとめにして、さらに骨の健康の領域にまで広げていくそうです。「検査して、診断して、その人に合うものを届ける」。この流れを1社で完結させる動きが進んでいます。

測ることで自分の体を知れるのは、すごく良いことです。ただ、さっきの「疲れ」の話とつなげて考えると、数字を追いかけすぎることが、また新しいプレッシャーになる可能性もあります。そこはバランスが大事なところかもしれません。

保険も「自分で選ぶ」時代へ

少し視点を変えて、制度の話も一つ。アメリカでは、会社が用意した健康保険にみんなが同じように入るのではなく、会社がお金を出して、社員が自分に合う保険や給付を選ぶ、という仕組みが広がっています。

こうした新しい仕組みを提供するThatch、Angle Health、Oscarといった企業が大きな資金を集めていて、すでに2万社以上の会社がこうした制度を取り入れ始めているそうです。

健康の仕組みそのものが、「みんな同じ」から「一人ひとりが選ぶ」へ。日本とは制度が違いますが、この方向性はウェルネス全体に共通しているように感じます。

最後に、ちょっと私の話:10年同じ洗顔料、それっておじさん?

……と、ここまで「自分で選ぶ時代」という話をしてきましたが、最後にちょっと私の話をさせてください。

最近、自分でびっくりしたことがありました。それが、10年以上、同じ洗顔料を使い続けていたということです。

きっかけは、少し前に肌が荒れたことでした。原因が全然分からなくて、「最近食べてるものかな?」「寝不足かな?」「季節の変わり目かな?」と、いろいろ考えたんです。そうやって一つずつ振り返っていたときに、ふと洗面所の洗顔料が目に入って。「あれ、これいつから使ってるんだっけ?」と数えてみたら、10年以上だったんですね。

10年って、なかなかですよね。その間に引っ越しもしたし、仕事も変わったし、髪型も服の好みもたぶん何回も変わっているのに、洗顔料だけはずっと同じ。もうほとんど家族です(笑)。

これを周りに話したら、「それ、おじさんっぽくない?」と言われまして。たしかに、「昔からこれ」と同じものを使い続けるイメージ、ちょっとありますよね。ちょっとショックでした(笑)。

でも冷静に考えると、10年前の私の肌と今の私の肌って、たぶん同じじゃないんですよね。年齢とともに肌質は変わっていくと言われますし、10年前にぴったりだったものが、今の自分にも合っているとは限りません。

なのに、「これは私に合っている」と一度思い込むと、それを疑うことって、ほとんどないんです。習慣になっているものほど、もう考えなくなってしまう。そこが一番の気づきでした。

ということで、今ちょっと洗顔料をいろいろ試しているところです。10年ぶりの洗顔料探し、なかなか新鮮で楽しいです。

皆さんにもありませんか? 「ずっとこれ」と決めているけど、最後に見直したのがいつか思い出せないもの。シャンプーでも、枕でも、朝のルーティンでも、もしかしたら運動の仕方でも。

体は少しずつ変わっていくので、「合っている」も、ときどき更新してあげるといいのかもしれません。

ちょっと脱線しましたが、実はこれ、今日のニュースとも少しつながっている気がしています。

まとめ

今回は、海外のウェルネスニュースを見てきました。健康を測る技術も、自分で選べる仕組みも、どんどん広がっています。でもその一方で、「ウェルネスに疲れている」人も増えている。

選択肢が増えた今だからこそ、大切なのは、人と比べて「もっと頑張る」ことではないのかもしれません。今の自分に本当に合っているかを、ときどき立ち止まって見直してみる。そして、自分のペースで心地よく続けていく。私の洗顔料の話もそうですが、そのくらいの感覚がちょうどいいのかなと思います。

皆さんは最近、健康のためにやっていることで、ちょっと疲れてしまっていることはありませんか? 逆に、「これは自分のペースで心地よく続けられている」ということがあれば、ぜひ教えてください。

ということで、今回のFLATTE JOURNALは「ウェルネスに疲れていませんか? ― “頑張らない健康”へ向かう海外の今」というテーマでお届けしました。この番組では、これからもフィットネスやウェルネスにまつわるニュースを取り上げながら、その背景にある変化を一緒に考えていきたいと思います。

それでは、また次回のウェルネスカフェでお会いしましょう。

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